vol.34 おくちの健康とからだ② 歯周病の予防

2020年10月26日 保健師コラム

前回は歯周病と全身の病気についてのお話でした。
今回は、歯周病の予防についてお話します。

●生活習慣の見直し

歯石をためないためには口腔ケアと同時に、生活習慣の見直しが大切です。
生活習慣病の予防にもつながります。
自分の未来のために振り返ってみてください。

~見直したい習慣~

①喫煙
タールのこびりつきで歯垢がつきやすくなったり、有害物質によって歯周組織の血流障害が引き起こされてしまいます。
タバコは万病の元です。禁煙を目指しましょう。

②食習慣
偏った食事は栄養が摂れず、免疫力が低下し、歯周病に罹患しやすくなります。
また甘いものや柔らかいものが多い食事は、歯垢がつきやすくなったり、唾液の分泌が減り、歯周病菌が繁殖しやすくなります。
ビタミン・ミネラル豊富な野菜を中心とした食生活を意識しましょう。

③ストレス
ストレスがかかると、喫煙量が増える、歯磨きを怠る、暴飲暴食をするなど、生活習慣が乱れ、歯周病菌が繁殖しやすくなり、免疫力も低下し罹患しやすくなります。
自分に合ったストレス解消法を見つけ、リラックスできる時間と十分な睡眠を心がけましょう。

④歯ぎしりや口呼吸の習慣
歯ぎしりや口呼吸などの習慣は、歯周組織へ物理的に作用し歯周病を悪化させやすくしたり、口腔内が乾燥することで歯垢の生成を助長したりといった影響が考えられます。

⑤不十分な歯磨き
不十分な歯磨きは歯の隙間や歯ぐきの間の歯垢を除去できず、残った歯垢は歯石になってしまう可能性があります。
食後に歯磨きをせず就寝してしまうような習慣は、歯垢や歯石の生成のみならず、虫歯の発生を助長してしまう可能性もあります。
正しいケアの定期的な歯科健診が大切です。

●口腔ケア

口腔ケアはやった分だけ効果があります。
いつまでも自分の歯で好きなものを食べられるよう、今からケアしましょう。

〈ブラッシングのコツ〉
・奥歯の面の溝に歯ブラシをあてて小刻みに振動させる
・歯の表面と裏側に歯ブラシの毛先を直角にあて往復運動させる
・歯と歯茎の間は歯ブラシの毛先を斜めにあて、弱い力で細かく振動させる
・歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシを使う

歯磨きのタイミングは人それそれですが、朝と夜寝る前には必ずおこないましょう。
特に夜寝る前のブラッシングは念入りに行いましょう。寝ている間は唾液の分泌量も減り、歯周病菌が繁殖しやすい環境になります。

〈歯ブラシの選び方〉
大切なのは「汚れを残さない」ことです。
口の大きさによっても選び方は変わりますが、奥までしっかり磨けるものを選ぶのがポイントです。
・硬さ
 →ふつう~やわらかめを選びましょう。
 歯周病が進行しているときは「やわらかめ」。予防のためには「ふつう」を。
 固めは力を入れすぎると歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるので注意しましょう。
・毛先
 →平らなラウンドタイプを選びましょう。
 山型のものは歯の表面にあたる面積が少ないので、磨き残しが多くなる可能性があります。
・サイズ
 →3列程度のもので、奥歯まで磨けるコンパクトなものを選びましょう。
 一般的には親指の横幅くらいが目安と言われています

●おくちの健康は生活の質をあげる

「口の中(歯)」にはさまざまな役割があります。
①歯で食べ物を「かみ砕く」「噛み切る」「すりつぶす」
②唾液で口腔粘膜の保護や殺菌・抗菌をしている
③発声や発音を助ける
④顔の形を整える
⑤脳機能を活性化する
単に「食事」を豊かにするだけでなく「コミュニケーション」や「美しさ」、社会生活にも関係しています。
豊かな生活を送るためにも、自分の「健口」を守ることも大切です。
ぜひ、おくちの健康について見直してみましょう。

参考文献
厚生労働省 eヘルスネット「口腔の健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth
日本臨床歯周病学会
http://www.jacp.net/perio/about/

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