vol.10 再認識しよう!花粉症対策

2019年2月27日 産業医コラム

再認識しよう!花粉症対策 イメージ

この季節になると、必ず話題になるのが「花粉症」。天気予報でも、その日の花粉の飛散情報が追加されるようになりました。
今回は、人々を悩ませる花粉症についてお伝えします。

花粉症の有病率

花粉症の有病率は、2008年の調査では全体の29.8%、特にスギ花粉の有病率は26.5%との報告があり、1998年の調査から約10%増加しています。増加の原因としては、飛散する花粉量の増加、大気汚染、ストレスの影響などが考えられています。
発症の低年齢化も進んでおり、小学生を対象に行った調査では、スギ花粉症の有病率とスギ花粉の量や、両親のアレルギー歴との間に関連があることが認められています。

花粉症の治療

花粉症の治療には、症状に合わせた対症療法と、根治が期待できる免疫療法(減感作療法)があります。
対症療法では、第二世代の抗ヒスタミン剤(アレグラ、アレジオンなど)の内服が選択されることが多く、最近では眠くなりにくい、添付文書に自動車運転の注意記載のない薬剤が増えています。1日1回の服用でよい薬剤もあり、服薬コンプライアンスの面からも優れています。
また、服用する時期を早くすることで症状が軽く済むとも言われています。内科や小児科でも診察を受けることは可能ですが、症状が重い場合には耳鼻咽喉科や眼科を受診することをお勧めします。
免疫療法(減感作療法)には、注射によるものと舌下投与によるものがあり、長期間(3~5年)による治療が必要ではありますが、根治も期待できるため専門医に相談してみるのも良いでしょう。
民間療法については、ネットで検索すると様々なサプリメント、ヨーグルト、漢方などがありますが、これらのほとんどは科学的評価が行われておらず、確実な効果は期待できません。

予防するには?

花粉症の原因は花粉ですから、花粉の暴露を防ぐことが症状の軽減に繋がります。マスクの着用は吸い込む花粉の量を確実に減らすことができ、鼻の症状改善に有効です。インナーマスク(マスクの内側にガーゼを当てる)を着用すると更に効果的で、99%の花粉をカットできると言われています。
メガネの使用も効果的で、メガネをしない場合に比べて、普通のメガネでも花粉量は約40%減少し、防御カバーの付いた花粉症用のメガネでは約65%減少します。
その他の予防策として、外出から帰ったときは必ず上着や頭に付いた花粉を振り払い、花粉の飛散が多く見込まれるときは、洗濯物や布団は外に出さず室内干しにしましょう。

対策を共有して乗り切る

今は、花粉をガードする様々なグッズが市販されています。花粉症の人とそうでない人が混在するオフィスなどでは、これらをうまく活用するなど皆で対策を共有し、花粉が飛散する期間を上手に乗り切りましょう。

参考資料
環境省『花粉症環境保健マニュアル2014』2014年1月改訂版
厚生労働省HP『花粉症の民間医療について』
厚生労働省HP『はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~』

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